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G379感想 その3

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可能性は無限

手塚とリョマ、不二様とリョマ、手塚と不二様の決着が見たかったという方もいらっしゃるようですね。気持ちはすごくわかる。でも、私は、それがなくてほっとしました。アニプリのラストみたいには、ならないで欲しかったんですよ。
私は今の三年生、とくに旧三強に特別深い思い入れがあるので、明確な負けを見たくなかった。リョマは、いずれ手塚も不二様も越えていく人間だと思ってます。でも、それはもっと先であって欲しい。手塚と不二様には、リョマには負けないまま卒業して欲しい。今よりもっと先に、部長とか先輩後輩とか関係なくなってからなら負けてもいいと、テニスにはまったときから、ずーっとそう願ってきたんです。だから、はっきりと描かずに終えてくれて、本当に嬉しい。読み手に猶予を与えてくれたというか、可能性を残してくれたというか、とにかく「夢をみていられる」状態にしてもらって、心底ほっとしました。

ラストのリョマに関しては、あれで良かったと考えている方と、柱がいなくなるなんて!とおっしゃる方と2パターンあるようですね。私は「良かった派」。天衣無縫という言葉と、柱という存在はかけ離れているような気がして、ここでリョマが柱に収まっちゃうの?と違和感があったんですよ。そういう意味で、この最終回は非常にすっきりしました。
リョマが柱を放棄したとは、思ってない。リョマは柱としての役目を、あの一試合に集約させたんじゃないのかな。手塚から渡されたものの重みはちゃんとわかっていると、信じている。
でも、リョマが「青学テニス部」とか「越前南次郎の息子」とかいう肩書きを取っ払い、ただひとりの人間としてテニスを楽しみたいと思ったのなら、手塚は好きにさせてやるんじゃないだろうか。別に青学を捨てたわけじゃなく、気が済んだらふらりと戻ってくる。私には、そんな風に見えた。だから、もし続編があるなら、そこからの物語を読みたいと思う。

でも、続編は基本的にいらないかな。番外編なら、ぜひ読みたい。青学だけじゃなく、他校それぞれのエピソードが読めたらとても嬉しい。サエさんと不二様の関係や、忍足がなぜ氷帝に来たのかも知りたい。

なんで続編がいらないかは、また明日にでも。